本日は今巷を賑わしている「ステーションバー」についてお話ししていきたいと思います。
最初私も Twitter などで流行っているこのワードを聞いた時に一体何を言っているんだとずっと思っていました。
そして元ネタのサンプリングを堀りに掘りまくりついに見つけ出しました。
ステーションバーとはそれはこの漫画、吉本浩二大先生の描く「こづかい万歳」の第二巻に出てくるエピソードでした。
漫画「こづかい万歳」とは!?
鬼才の吉本浩二さんが描く この漫画を非常にシンプルに要約すると。
毎月2万円のお小遣いをもらっている漫画家の主人公がその制限されたお小遣いの限度額内でどれだけ人生を楽しめるのかに挑戦する青春群像作品となっております。
主人公は結婚していて子供がいるので完全なお小遣い制となっており 、その2万円のお小遣いの中で試行錯誤して、サンプリングして最高の人生を送らなければいけません。
中学生がもらう3000円と社会人がやりくりする2万円とでは正直訳が違うのです!
しかしこの漫画はお小遣いに制限があるからめちゃめちゃエピソードが面白くなってるのです。
仮にこの漫画にお小遣いに制限がなかったとしたら、その中でどうやったら人生を楽しめるかを考えることもしないしこの漫画も生まれることはなかったでしょう。
この制限の中で自分の発想や経験やスキルのみでどうにかしてやるというのは非常にヒップホップを感じてしまいます。
例えて言うなら頭文字Dの藤原拓海が動く化石と言われるハチロクで 現代の最新機種にどうすれば勝てるのかスキルを身につけながら試行錯誤するのに似ているような気がします。
ある程度の制限があるからルールがあるから物事は面白くなるのでしょう。
そんなわけねーだろ今すぐ金をくれ。
ステーションバーとは!?
簡単に要約すると駅で飲むということになります。
これは漫画で出てくる主人公の友達がお小遣い15000円の中でどうやったら飲みに行けるかを試行錯誤した結果、「もはや俺には場所は関係ないという境地」に辿りついてしまった結果です。
お小遣いは15000円ですが、この人はあえてそうしているのであって決して貧乏や貧困なわけではございません。
何度も言いますが自分からお小遣いを設定してあえてこの境遇を作っているのです。
キーワードはやはり制限です。
1秒で Amazon でクリックして購入する Apple Watch よりも、6ヶ月間魔人ブウの貯金箱で貯めて購入するカシオの時計が勝る瞬間があるのです!あのトンカチで貯金箱を割る瞬間に人生の意味があるのです。
ドラムセットが買えないからMPCでどうにかドラム組んでみようという発想が初めてその時に脳裏をよぎります。
誰か今すぐ僕を縛ってください。なるべく上級者の方お願いします!
ステーションバーの良いところ!
クズの僕は違いますが、
普通の神経では絶対にやりたくない芸当ですし、そもそも駅まで帰ってきたんなら家で飲めばいいのにと思ってしまう読者、
いや外で飲んでもいいけどせめて公園とかベンチとかあるやんと脳のシナプスの繋がりが短絡的なリスナー諸君はそう思ってしまうかもしれません。
しかしこのステーションバーにはステーションバーにしかない面白さやいとおかしな部分がたくさんあって、 駅を行き交う人の様々な人間模様や劇場型のドラマを無料で飲みながら拝見することのできる唯一の手段だと漫画の中でおっしゃっています。
気が触れていると思われるのは嫌なので、もう一度言いますがマンガの中でそう語られています。僕ではありません。
確かに想像してみると家で YouTube 見ながら片手間に飲んでいるぐらいじゃ、駅で垣間見る人間ドラマには到底かなわないかもしれません。
部活帰りの中学生や絵色ちかのようないやらしい女、車椅子を引く老人などを見ていると掻き立てられる何かが自分の心に起こるかもしれません。
僕もこのマンガに掻き立てられて、一度舞浜駅でステーションバーを試してみたことがありましたが、頭の中に6曲ぐらいリリックや曲のメロディーが浮かんできてしまい大変なことになりました。
ステーション a.k.a 駅 でしか味わえない何かがそこには確かにありました。
制限の中でしか味わうことができない非日常の中での至極の一杯でした。
ステーションバーのデメリット!!
まずこのコロナ渦でいい大人が駅のロッカーの隙間に挟まって袖からあたりめを出しながら、至極の一杯を嗜んでいたら 聴衆はゴミを見るような目はアベレージです。
さらにその上にレベルが上がると空気のようにシカトされることになるでしょう。
それは別に意地悪や制裁のためにやっているわけではなく、こいつと関わらない人生を選んだ方が無難という判断を脳が瞬時に下して まるでそこになかったものとして扱われているのです。
そして最終的には通報されて臭い飯を食らう最悪のセオリーになってしまうこともございます。
吉本に通っている芸人さんや結婚のスピーチなどで、メンタルを強くしたいどんな逆境にも耐え抜きたいと思っている向上心の強い方にはおすすめかもしれません。
ちなみに私のメンタルでは4分が限界でした。
あなたも何個もお気に入りのステーションバーを見つけてみてはいかがでしょうか!?
私はそんな人生ごめんです。
漫画の作者の吉本浩二とは!?
非常に人間味のある作画でDOPEなテーマ多い漫画家さんです。
ブラックジャック創作秘話では手塚治の漫画に対しての情熱を延々と面白く紹介してます。
淋しいのはアンタだけじゃないでは難聴というかなりシリアスで重いテーマを取り扱ってドキュメンタリー調で物語が進んでいきます。
どれも個性的で非常に狭いテーマで攻めていて面白いです!
こづかい万歳以外にも沢山面白い漫画を描いているので是非物凄く暇でした読んでみてください!!
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