この企画は私がリスペクトしているトラックメイカーやビートメイカーの魅力を惜しみなくお前いや貴方様に向けてグーグル様を介してお伝えしていくコーナーです。
もっと「こんな素晴らしいビートメイカーが居るんだ」とテメーいや貴方様にどうしても知って貰いたく筆を握る次第で御座いまする。
なるべく節度と敬意をもってお話しするので、頭のおかしさ故に万が一ご無礼がありましたら発見次第刺殺して下さい。
記念すべき第一回目は北が誇る孤高のビートメイカーのMichitaさんでございます!
ベテランで作品数も半端ない数を作っているので知っている方も多いとは思いますがお付き合いください。
僕が初めてミチタさんの音楽を知ったのが確か20歳ぐらいのときでした。
セカンドアルバムの「TWO」というアルバムです。
正直ラップよりもトラックが印象に残る体験は初めてだったかもしれません。
どんなBEAT のスタイルなのか!?
流麗なピアノはノスタルジックでドラムはHIPHOPらしく太く手打ちのMPC独特の存在感は衝撃を受けました。
もともとDJやドラム、ラップもやっていたらしくそれぞれの経験が曲に投影されている気がします。
当時はやっていたジブリのコンピとは一線を引くそのサンプリングネタ使いにビビります。
私は一度実際にMichitaさんと直で電話したことのあるのでその時のお話も織り交ぜてお話ししたいと思います。
もともとDJで回していたらその時のイベントにたまたまNujabesさんも来ていてふいにこう言われたらしいです。「貴方のDJの選曲はトラックメイカーに向いている」と。
それから月日が経ってトラックメイカーとして活動して、レーベルに入ったらそこにたまたまNujabesが居たというのです。
人生はドラマですね。たまたま入った会社にメイウェザー居ますか?って話です。
ビートメイクのアプローチ方法
ビートを作る機材はMPC2000をコヨナク愛しているMichitaさんは何台も替えのMPCを予備で持ってるらしいです。いつ壊れてもいい様に。
私が電話で「別にMPC2000XL でも良いじゃないですか。」と言うとXLと2000は同じようで全く別の音色がするからダメと何度も仰っていました。
いつか使ってみたいものです。
MPC2000でビートを組んでPCに流し込んで整える制作方法は一般的ですが、Michitaさんの場合はこれはイケると決めたサンプリングを見つけるまではサンプラーの電源は入れないらしいです。
だからMPCにサンプルをセーブする事はほとんどないらしいのです。嘘でしょ!
トラックを作ったことがある人なら衝撃的事実です。
この一発で決めなきゃイケないスタイルはJ dillaにも通じるなあと実感しました。

jillaもサンプリングするときガンガンEQをかけて低音を削ったりして後から戻れないスタイルで有名なビートメイカーですよね!
職人技というか、完成が見えていなかったらビビッて出来ないスタイルですよね。
ちなみに泥人形aka.雲のすみかさんは逆にMPCにめちゃめちゃセーブして精度を高めるタイプらしいです。メイクは人それぞれです!
Michitaさんの作るビートの魅力
1.ドラムの組み方
Michitaさんはドラムの打ち込みもノークオンタイズ、つまり「機械的な修正なしでMPCのパッドを叩いて録音する」スタイルで、だからこそ機械的じゃなく、人間味のあふれるビートに仕上がってるのかもしれません。これだからドラマーはずるいです。
ちょっとのズレがグルーブになってリスナーの鼓膜を襲います。
2.ネタの料理の仕方
サンプリングネタにかけるリバーブの返し方も普通じゃ絶対やらないやり方でエンジニアをビビらせることもあったらしいです。
Michitaさんのビートはピアノをめちゃくちゃこもらせてベースがいらないくらい低音を膨らませてるあの感じはいまだに謎めいてますし、ほかにあんま居ないですよね。
ピートロックとかもフィルターで籠らせてますけど、それとも少し違うあのnostalgicな空間つくりは強烈なシグネイチャーサウンドになってる気がします。
3.ラップがインスト映えしやすい
やっぱりサンプルのピアノやサンプルネタをこもらせるとラップが映えますよね。
声の美味しい部分がビートとぶつかっていないので、個性の無いお前の様なラッパーは非常に助かっていると思います。辞めちまえ!
これはミチタさんがラップもするから出来るだけbeatでラッパーを立ててあげたいといった伏線もあると勝手に思っています。
4.サンプリングのネタ選び
これはもうちょっとセンスの部分もあるかもしれません。
このトラックくそ好きなんですけどネタからして最高です!
たまんねー!今気づいたわ!
この映画も超好きで、死ぬほどみました。
Before Sunriseという映画なんですが。
連作の恋愛映画なんですが、全部いいです!
全部見てます。
これだけで4時間語れるのでもう辞めましょう!
非常にシンプルなのに曲として成立するのはずっと聞いていたい飽きがこない最も美味しい部分をサンプリングできる耳があるからだと思います。
これはセンスとDJとして活動してきた音の蓄積こそが成せるわざかもしれません。
5.過度な演出やデジタル感をあまり感じさせない。
これはもうただの好みですね。
私がEDMの様なドラムブレイクとかサビの盛り上げ役のシンセサイザーとかが別に無くても良いんじゃないかと思ってしまうタイプなので。
仕方なくやりますけどね!
静かでミニマルな展開のほうが散歩しながら武田玲奈さんと森の中を歩くにはピッタリです。
本当はソラニシラレヌが実はあれだけMPCで作られたものでは無いだとか、ZORNが独房でcome cleanを聞いてMichitaさんに連絡してきた話とか沢山教えて頂いたエグイ逸話を話したいのですが。
全部話すと金の蔵3日分ぐらい話す事になってしまうのでここまでにしておきたいと思います。
ビートメーカーズラボは今後2000回ぐらい続けたい企画なのですが、もう心が折れそうです。
3000文字ですよ?リリックも書かずに。
最後はこの1曲でお別れしましょう!
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